「告白」これは悪夢だ。映画史に残る悪夢だ。

松たか子の演技が凄かった。館内二百数十人を一斉にぐったりさせる作品だ。
映画館を出るといつも通りの喧騒。ほっとした。

僕らが今の子供達に抱いている得体の知れなさ。街中で騒ぎ、ゴミを散らかし、傍若無人な振る舞い、それらに対する嫌悪感。
だから森口に感情移入してしまう自分に気づく。

15禁の意味は単にスプラッタな映像がある、という意味ではない。
子供の不安定な精神にこれだけストレートな描写を見せるのは酷すぎる。
自分達の世代がこのように描かれている、というのはショッキングだと思う。
ただ、何らかの形で彼らはこの作品を観るだろう...

僕の中にある残虐性に気づく。でもこの映画を観た後はその感情も少し穏やかになったかもしれない。「毒をもって毒を制す」というところだろうか。結構強い毒だけど。

これは危険な映画である。世代間の偏見を助長する可能性もある。
ただ観る側も大人、理性と想像力で持ちこたえなければならない。
森口の表情に何を感じたか、それを洞察することが必要だ。

いずれにせよ、この作品は映画史に残る作品だ。これだけ直接的に心を切りつけてくる映像は今まで見たことがなかった。

-----

この映画の中でもケイタイメールやWebサイトが感情の増幅装置として使われている。「ありがちなパターン」でそこだけは醒めた。

少し前に高校でツイッター禁止、というニュースがあった。これは、ツイッターが教育上よろしく無い、ということではない。生徒がインターネットを契機とした事件を引き起こしても対応できない、という意味ではないか。

以前の学校外における「生活指導」は、学校周辺の限定されたエリア内を巡回していれば良かった。パトロール 圏内と生徒の生活圏は概ね同じで、それなりの効果も期待できた。(少なくとも責任を果たしているようには見えた)
しかし、インターネットの話になると到底学校としてはコントロールできない。いわゆる「トラブルの芽」を摘み取ることができない。そんな中でトラブルが発生し、後でマスコミや親から「学校の責任」を問われてはかなわない。だから学校としては「禁止」にして、学校側の責任範囲を示したのではないか。

これについて「何かおかしい」という気がする一方、「致し方ない」という気もする。実際、生徒がインター ネットでどのような情報をやり取りし、何を考えているかなんて全くわからない。「インターネットは自己責任」ということを明確にする点で、むやみに非難できない一手だと思う。

アーカイブ

Twitter

Flickr

www.flickr.com
This is a Flickr badge showing public photos and videos from gitmonster. Make your own badge here.
Powered by Movable Type 5.01
Creative Commons License
このブログはクリエイティブ・コモンズでライセンスされています。